我が貧乏一家の末っ子長男はこう仕上がる。


私には年の離れた弟がいまして、先日大学受験を終えました。


合否結果はまだなのですが、本人としてはまずまずの手ごたえなようです。あーやれやれ。ひとまず無事終わってよかったです。


さて、今回は受験内容ではなくて、その道すがらの話です。


うちの弟は、これぞ末っ子長男!と言わんばかりの甘ったれでして、母もそんな弟だから余計にかわいいのか、何から何までお膳立てして育ててきました。

今回の受験も、チケット手配から宿へのアクセスなどなど、全て母が行いました。受験に集中できるように、との配慮もあるでしょう。いつものことながら過保護だなぁと思いつつそうは気にしていませんでしたが、ついに問題が発生。


田舎から始めてひとりで出てきた弟は、まず電車の乗り継ぎが出来ないことが発覚します。違うホームで来るはずない電車を待ち続け、予定の列車に乗れず。次発に乗ろうとするも切符の買い方も分からずオロオロ。

これは誰かに助けを求めねば、とは思いつくも、人に聞くこともしてこなかったので、誰に聞いたらいいのかも分からない。手当たり次第に横にいたおばちゃん、電車と関係ないカウンターに座っている受付のお姉さんと行き当たりばったりで尋ねるもんだから謎が謎を呼ぶ形となり、結局時間をロスしまくりその日の最終も逃すというw


ずっと焦った状態だったからか完全にトラウマになったようで、もう疲れた、帰りもこんなことしながら帰るのかと受験前からぐったり。見知らぬ土地に取り残され廃人と化したので、近県に住む私は乳児な我が子を連れて駅まで迎えに行って家に一泊させ、翌日のチケット手配やら今日泊まるはずだったホテルのキャンセルやらやりましたとも。

あーなんなんだこれはw


ホテルから会場へのアクセスも電車とバス乗り継ぎで行けるところを、完全に乗り継ぎ恐怖症となった弟は全てタクシーで行くという社長のような行動にでました。

タクシーも拾えないから迎車ですよ。予約も出来ないからホテルの人にお願いしたんですが、お願いするのが恥ずかしくて、紙に書いて渡そうかな…と言ったときはさすがに笑えなかったです。


はぁぁ!?しゃべれんのに?

ここ日本だけど!?筆談!!?



ここまでくると、我が弟ながら得体の知れないものに思えてきて恐怖すら感じました。


結果受験には無事間に合ったので今では笑い話ですが、わが家の箱入り息子がこんな仕上がりになっていたことに衝撃をうけました。

実家は貧乏でして、お出かけの機会はほぼゼロ。弟に関しては末っ子であるしわ寄せもあり、記憶の限りはお出かけしてないです。

そんな状態で、日々のちょっとしたことも全て母が先々やってしまうもんだから、絶対的な経験不足。初めてのものに触れる機会も、失敗を乗り越える機会もろくに与えられないまま、ひたすら学校と家の往復だったようです。


あぁ、貧乏の弊害だな。うちの場合、母の甘やかしも加わったことがダメっぷりに拍車をかける大きな要因だったんでしょうけど、こんな大事な日にこんな形で発覚するとは…


我が家はミニマリストな生活を目指し、かなりシンプルに生活しています。

お金の流れも細々していますが、時には遊びにいったり、非効率になりそうなことでもやらせてみたり、それくらいの余裕は持ちたいな、と思いましたね。金銭的にも、そしてこころの余裕としても、です。